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TES大好き、もきゅがスカイリムの物語をお届けします

◆Chapter 1-1: 錬金術師の娘

2016
10

<第一部>


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初夏を迎えたアズリアン海は真っ青に澄み渡っていた。

海は一面凪いでいて、潮騒の音がかすかに聞こえる。


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ハイロック、ノースポイント王国の辺境の小島、キルクモアは一年で一番よい季節を迎えようとしていた。


海辺に立った小屋に、まぶしい朝日が降り注いでいる。

早朝の空気はまだ冷たく、小屋の中では暖炉がまだ燃えていた。


気持ちの良い、一番好きな季節。


扉を大きく空け放つと、わきをすり抜けて、小さな影が草原に駆け込んだ。


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一通り走り回った後、丸っこい顔をしたウサギが、柵に上って鼻を鳴らしているいる。

飼っているわけではないが、少し前から家に居ついてしまったのだ。


「おはよ」


”ぷぅ” と名付けたウサギに微笑み、樽に保存していたニンジンを放り投げると、イェアメリスはぶるっと震えてひとつ伸びをした。


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目が朝日の明るさに慣れてくると、換気がてら扉を開けたままにし、彼女は浜辺に向かう。


浜辺には小さなテーブル、椅子、調理釜などがしつらえられていた。

天気の良い日は食事も料理もここすることにしている。お気に入りの場所だ。


”ぷぅ” はしばらくニンジンと格闘していたが、食べ終わるとどこかに行ってしまった。

彼女は気にするでもなく、小屋の中から下ごしらえしたシチューの鍋を持ってきて、浜辺の火にかけなおす。


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のんびりとした朝食が終わると、後片付けもそこそこに、彼女は着替えて森に向かった。

薬の材料を集めてまわるためだ。


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小屋の主、イェアメリスは錬金術を生業にしていた。


島で手に入る材料をもとに薬を調合し、月に一度キルクモアに寄港する東帝都社の巡回交易船に納めているのだ。

ブリスターワートは島のあちこちで自生している。これと小麦を掛け合わせると基本的な体力回復の薬を作ることができる。錬金術師ならだれでも知っている基本的なレシピだ。


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彼女の母も錬金術師だったが、5年前に病で亡くなっていた。

ブレトンとアルトマー、この時代の敵対勢力同士の混血という危うい生い立ちを持ちながらも、イェアメリスが一人で暮らしていけたのは、残してもらったこの小屋と、彼女を助けてくれるキルクモアのおおらかな環境のおかげだった。


最初は危なっかしかったが、母が残してくれたノートを頼りに調合を繰り返すうちに、ようやく安定して錬金ができるようになってきた。


ハイロック王宮のお家芸である陰謀や政争も、たまに船乗りから聞く物語のように遠い話だ。

この島は、海と距離に守られていた。


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夕方になると、扉が閉まっていても”ぷう” は必ず戻ってくる。


「どこか隙間でもあるのかしら?」


前に壁をくまなく調べてみたことがあったが、ウサギの秘密の抜け穴を見つけることはできなかった。


「ぷぅ・・・ぷぅ・・・」


会話を交わすことはできないが、仕草と鼻を鳴らすことで大概の欲求をこなしてしまう。鼻の頭をかいてやると機嫌が良くなり、たまに抱っこもさせてくれる。”ぷぅ” は彼女の不思議な家族となっていた。


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島の大半は森に覆われており、沿岸部の何カ所かに人が住む町がある。

・・・小屋は森が切れて海岸が姿を現す、境界線に建っている。イェアメリスは城壁の中に棲んでいるわけではないが、小屋の位置関係でキルクモアの町の住人とみなされていた。


城壁からは歩いても5分程度しかかからないが、もともと人口も少なく、町から少し離れているため、人を見かけることもほとんどない。

海岸側から上陸したら、無人島と間違われてしまうかもしれない。


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キルクモア島の海岸一帯はサンドクラブの生息地になっていて、素人には少し危険だが、狩りのコツさえつかんでしまえば貴重な食糧兼材料になる。森の植物と海岸での収穫があれば、ほとんど自給自足ができてしまうので、町はどちらかというと交易のために機能していた。


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「景色を独り占めすることができるから、ここに家を建てたのよ」


母はよくそう言って、夕方の浜辺で海を眺めていた。

浜辺の椅子と調理台。今は彼女のお気に入りだった。


ここから眺めていると、空と海の変化に魅入って、気が付くと何時間も経ってしまう。


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朝は冷えるが、夜は比較的遅くまで暖かい。

この季節は日が暮れると、ひときわ大きな赤い月、マッサーが姿をあらわす。
イェアメリスが生まれるはるか前に、2年ほど消えたことがあったが、その直後に大戦が勃発したため、不吉な月と呼ぶ土地もあるらしい。


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ともすると単調な毎日・・・この小さな世界が彼女のすべてだった。


せっかく身に着けた錬金術をもう少し極めるため、誰かに師事したいと考えていたが、ちょっと変わり者のドルイドがいるくらいで、この島にはそういった高名な人物は住んでいない。


一人で暮らしていると、小さいころに住んでいた別の土地、親しい人々をたまに思い出すこともあった。が、この島で彼女は幸せだった。


この季節のマッサーは軌道が低いため、すぐに地平に姿を消してしまう。

イェアメリスの一日は物思いの中、月が退場したあと空一面を埋め尽くすオーロラが出るころ終わるのだった。


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第4紀201年のキルクモアは、平和の中にまどろんでいる。


イェアメリスにはまだ、この小さな世界から足を踏み出すきっかけは訪れていなかった・・・



※使用mod

・Haafstad  ・・・ハイロックの北東部一体と、孤島、スカイリム国境周辺の地域追加

・Vivid Weathers  ・・・豊富なエフェクトの天候オーバーホール


・HearthCraft  ・・・家具や小屋を好きな場所に設置

・Constructable Shack  ・・・建物や地下室を好きな場所に設置

家と家具はこの2つで設置しています


・Teyahven- Standalone Rabbit Follower

・Kanra Follower

・FemaleChildVoice2.1

をベースに、外見と声と行動をカスタマイズしてぷうちゃんを作成


・CITRUS Head - Standalone

・AiO HDT Animated Pussy 3.3(7B customized)

・Leyenda Skin UNP SeveNBase – Moles

・Racemenu 3.4.5

キャラメイクにはこれらを使用。ブレトンベースです(というかブレトン)


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