4E201 - The Unsung Chronicles of Tamriel

¡Hola! Mi nombre es Moqueue. Encantada.

4E201

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2016  19:03:10

◆Chapter: 1-2 納品日

ふぅ・・・


ため息をつくと、イェアメリスは乱雑に木箱に積み上げられた、一か月分の労働の成果を見下ろした。


体力回復薬150本。


50人分×3回という注文だ。

きっとどこかの療養所か、戦場の部隊に届けられるのだろう。


「こんなものかしらね」


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イェアメリスは東帝都社のお抱え錬金術師として、回復薬を納めている。


昨日町に立ち寄ったとき、漁師たちが水平線上に船影を見かけたという噂をしていた。彼らのうわさが立つと、大体翌日には巡回交易船が到着する。


キルクモアは辺境だ。


現在はハイロック王国、ノースポイントの領土に属するが、西の沈んだヨクーダ大陸との中間地点に位置する、かなりの孤島である。


Kirkmore-Location


島の歴史はかなり古く、元は無人島だったが、ハイロックからの避難民が最初の入植者だといわれている。

第一紀にハイロックを治めていたエルフのディレニ家の圧政から逃れた人々が祖先だ。


西のヨクーダと東のタムリエルという2つの大陸間に位置する場所柄、かつては海上交易の一大拠点だった。

ヨクーダ大陸が沈み、レッドガードが故郷を失ってタムリエルに移住したのち、島はかつての賑やかさを失っていたが、逆に落ち着いた雰囲気に包まれていた。


東帝都社-ハイロック西航路

ヨクーダ沈没後にわずかに残ったカネシュ、シャマラ、南のヴォルゴンといった残諸島はタムリエルとはまた違った発展を遂げ、独自の諸島文化を築いている。帝国の手が届かない独自の航路もある。またそこでしか入手できない品もは少なくなかった。


第4紀になると東帝都社がそこに目をつけ、キルクモアはこれら西の残諸島からの積荷をタムリエル行きの船に載せかえるために定期巡回の航路に加えられたのだった。


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「やばっ・・・もしかして、寝坊?!」


イェアメリスは飛び起きると、朝食も取らずに小屋を飛び出した。

”ぷぅ” は怪訝そうに暖炉の脇で顔を上げたが、そのまま興味なさ気に目だけで見送ると、再び寝てしまった。


港は町の反対側だったが、彼女の住む小屋からだと海岸を進んでいったほうが近い。


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港に着くと予想通り、巡回船がきていた。

航路の関係上、キルクモアには、だいたい月の真ん中らへんで到着する。今月はぴったりだ。


すでに日は昇って数時間。定例的な荷降ろしは済んでしまっているようだ。


軽く汗をぬぐって自分の商品を揚げていると、桟橋の奥から声が飛んできた。


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「お~う、メリス。今月はサボりかと思ったぞ」


東帝都者の荷受担当、ローディンだった。


「ご、ごめん。寝坊したっ」


「で、ちゃんと荷物はあるんだろうな?」


「もちろん!」


イェアメリスは、ローディンの足元にどかっと木箱を降ろした。


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「うわっ、おまえさん、相変わらず雑だな~」


木箱にはとても整然とはいえない状態で、体力回復薬の瓶が詰め込まれていた。


「急いで運んできたから、崩れちゃったのよ。直すの手伝ってくれる?」


イェアメリスは精一杯、しおらしい顔をして訴えてみる。

ものすごく疑わしそうな顔をして、チラ見するローディン。


「直すって・・・最初から並べてさえないだろ。数えるのが面倒なんだよ。本当に150本あるんだろうな~?」


「あっ、疑ってるの? ひどーい」


言って変わるならとっくに変わっている、ローディンはため息ひとつつくと、甲板にいる船員を呼んで、箱を積み込むように指示を出した。


・・・


「そうだ。先にこれを渡しておかないとな」


ローディンは懐から折りたたんだ羊皮紙を取り出すと、彼女の前で広げて見せた。


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「うちのボスから預かってきた。お前さんの薬、結構評判いいんだぜ? これからも頼むってさ」


羊皮紙は契約書だった。ご立派なことに、防水処理も施されている

この時代、身分を証明するものを持てるというのは、それだけで大変なことだった。


・・・


「ほい、今月もご苦労さん。」


ローディンはずしりと、皮袋を彼女の前に降ろした。


「800セプティム入ってるよ、あと、頼まれてた素材のあれ、なんだっけ・・・」


「カニスの根?」


「そうそう、それ。30本だったよな」


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彼女は皮袋を重そうに担ぎあげた。


「ありがとう」


「重いだろ。酒場まで持ってってやろうか? ついでに少し軽くする手伝いもできるぜ」


「いいえ、結構よ」 イェアメリスはニヤニヤしているローディンの胸をかるく拳で小突いた。


「・・・って、中身確認しないのか? 開けたら石が詰まってるかもしれねえぞ?」


「信用してるわ」


どこの港でもよくある光景。

港の警護をしている衛兵は、あくび交じりに2人のやり取りをみていた。


「品質がいいから大目に見るが、もうすこし、こう・・・次からはちゃんと並べて梱包するとか・・・」


「はーい!」


返事だけはいいが、決して履行されることの無い約束なのをローディンは知っていた。


・・・


取引も済んで、桟橋から引き上げようとしている彼女の横を、何人かの男たちが通り過ぎていく。

そんな中に混じって、背の高いダンマーらしき男が降りてゆく。


こんな島を訪ねてくる変わり者は滅多にいない。数日間の寄航のあいだを陸地で過ごそうと、町に向かう水夫ぐらいのものだ。

珍しさもあって、イェアメリスはダンマーのことを目で追ってしまった。


ダンマーなのに目が白い。きっとあたしと同じ混血なのね、船に雇われている護衛か何かなのだろう、それぐらいで、彼女はほとんど乗客がはけた甲板に目を移した。


甲板に残った人物を見て、イェアメリスの顔が、ぱっと明るくなった。


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見知った顔を見つけたのだ。


イェアメリスは皮袋を放り投げると、駆け寄って抱きついた。


「セロおじさんっ!」


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薄汚れたキチンのプレートに包まれた、傭兵風の男は体当たりされて少しよろめいた。


「イェアメリス、元気だったか?」


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「どうしてここに?」


「護衛の仕事だよ。行く先が同じだったので、船に載せてもらうことにしたのさ」


「さっきの人と一緒に?」


「ん? 誰のことだ?」


「もう一人ダンマーがいたでしょ? 珍しい目の色した人」


「そんなやつ居たか? お、ちょっと重くなったな」


「ん~もぅ、失礼ね! 成長しただけよ。おじさん前に来たの3年前じゃない」


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「錬金術を続けているのか?」


「うん、母さんの残してくれたノートで勉強したの!」


家族との思わぬ再会に、彼女は喜びを隠せずに声を上ずらせた。


「どれくらいここにいるの?」


「この船が出るまでだから、3日といったところだな」


「じゃあ、うちにいきましょ!」


イェアメリスは、セロを促して、港から飛び出した。

彼女の代わりに皮袋を担ぐと、セロは後について走り出した。


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小屋へは程なくついた。


「ここは変わらないな・・・」


ここは海から聞こえる潮騒と、森の葉のこすれる、自然の音で満たされている。

浜辺に立ったセロは、感慨深げに辺りを見回した。


「入りましょ。おじさんお腹すいてない?昨日のでよければシチューがあるわよ」


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傭兵テルドリン・セロ


タムリエルに傭兵は掃いて捨てるほどおり、珍しい職業ではない。

しかし彼はその中でも、名前が知られている数少ない一人だった。本人曰く、凄腕の戦士らしい。


特定の誰かに仕えること無く、各地を旅するこの一匹狼のダンマーは、彼女の育ての親だった。


彼女はこの養父を「セロおじさん」と呼んでいた。


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キルクモアに移住してくる前・・・イェアメリスの母が生きていたころ、セロは良く訪れてきた。

生まれる前に本当の父を亡くしていた彼女にとって、セロは父親代わりだった。


10年前にこの島に来たあとも、彼は時々様子を見にやってきた。


基本、傭兵として定住せず、人に深くかかわることの無い彼だったが、縁あって命を救ったこの親子のことは気にかけているようで、いろいろと便宜を図ってくれた。


小さな子供のころに戻ったように、彼女はセロに甘えて異国の話をせびるのだった。


「おじさん、次はどこに行くの? 護衛の契約は、今乗ってる巡回船が目的地に着くまでよね」


「ここを出たらダガーフォール、そしてストロス・エムカイが終点だな。そのあとはハンマーフェルに入る」


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「外は今、結構荒れてるぞ。スカイリムで起きている内戦が、ほかの国にも少しずつ悪影響を出し始めてる」


「この島に危険はほとんど無いと思うけど」


「まあ、そうだが。お前も身を守る装備ぐらい持っていてもいいと思ってな」


そういって彼は思い出したように、一つ前の寄港地、ハイロックのキャムローン王国で購入した装備を取り出した。


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「どうだ?」


「付呪がかけてあるみたいね」


「軽いものだから、気休め程度のものだけどな」


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「うん。着心地悪くないよ。こっちは?」


「厚手の生地だから、山野や洞窟など、肌を傷つけるものが多いところ向きだ。刀剣にもある程度効果がある」


無愛想なセロだが、装備を娘にプレゼントして満足そうに微笑んだ。


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「おじさんは装備変えたりしないの?」


「まさか! これはモロウィンドで最高の腕を持つよろい職人、グレンディス・ロロヴォの特注品だぞ」


「や・・・そういう意味じゃなくて・・・暑いんじゃない? ハンマーフェルでその格好はいくらなんでも・・・」


「これに勝るものなんか見たことない。夏用もあるしな」


(・・・あるんだ、夏用・・・)


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2,3日はあっという間に過ぎる。


セロは彼女のフィールドワークに付き合ったり、持ってきた土産を披露したりして過ごしたが、すぐに船が出る日が来た。


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「ストロス・エムカイかぁ。あたしも一度行ってみたいな~」


イェアメリスは、海原遠くに目を走らせてつぶやいた。


「あそこのサマラン総括にはお世話になってるし、あたし一応、東帝都社の社員ってことになるのよね?」


「まあ、そういうことになるな。機会があったら行って見るといい。海路で行く分には、ほとんど危険は無いよ」


話しながら、2人は港に着いた。


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「気をつけて~!」


桟橋の脇にある監視塔の上から、彼女は声を張り上げてセロを見送った。


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遠ざる船に手を振っていたが、やがて船は見えなくなる。

しばらく彼女は塔の上から海を眺めていたが、一つ大きく息を吐くと、帰路に着いた。


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日が落ちるにはもう少し時間がかかるが、霧が出てきている。

明日は雨が降るかもしれない。


イェアメリスは買い物をしてから帰ることにし、町の宿屋と酒場を兼ねる店に立ち寄ることにした。

薄暗い店に入ると、数人の客に混じって3日前、港で見かけたダンマーが座っている。


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(あれ?・・・この人、船で行かなかったんだ・・・)


つづく・・・



※使用mod


・Poser Hotkeys  ・・・大量のポーズ&呼び出しホットキー

・FEP4(Facial Expressions Project ) ・・・大量の表情プリセット&呼び出しホットキー

この2つの組み合わせヤバいですね。試しに使ってみましたが、ポーズと表情つけるだけでSSが化けます。
いろいろ試しているだけで数時間たってしまうし、作品作るのに時間がかかってしまうので、ほどほどにしたいと思います。


・TES5edit(FO4edit) ・・・いわずと知れたmodプラグインの簡易編集ツール

・TESVTlansrator(FO4Tlanslator) ・・・いわずと知れたmodプラグインの翻訳インターフェース

・Photoshop CS5 x64+nVidiaのdds用プラグイン ・・・テクスチャ編集に良く使うツール

東帝都社の契約書は、これらでちゃちゃっと作りましたw


・bolofollower-crescensluna(Nexus 72809) ・・・ダンマーとノルドのハーフ、イケメンフォロワー

たまごボーロさま作成のフォロワ。物語を考えていたところこのキャラに出会い、イメージぴったりな上にほとんどそのままいけちゃいそうな設定があったので、お願いして使わせていただくことになりました。今回はチョイ見せです^^



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